BRM403宇都宮300−春の極寒ブルベ辛くも完走


403宇都宮300完走メモ

前日の宇都宮地方の予報を見ると気温は2度から13度。
今回、帰りのクルマでの居眠り運転も心配だし、便利そうなので、新幹線での宇都宮入りのため、装備を絞り込みました。

予報を鵜呑みにして、平地では多少暑い位だろうということで、アッパーアウターは対応温度と気象条件の幅が広い、2XUのMembrane Cycle Jacket。
グレーの地味なカラーなので、来たまま宇都宮餃子食べに行ってもOK(笑

”前面に8000mmH2Oの高い耐水性と、M/P10,000gm/m2/24Hの高い吸湿速乾性をもつ8/10Membraneを使用しているので、風はもちろん雨や雪が降って来ても水を通さずかつウエア内の湿気を外に逃がします。背面は前面より透湿性の高い、起毛素材のVELOPROを採用しています。しなやな暖かい生地で、ウエア内の湿気を逃がし体をドライに保ちます。”という一品。ならば多少の雨ならカッパも不要だろうということで。インナーは、Wiggleで購入したら直前に到着した”dhb - Earnley Round Neck Long Sleeve Base Layer”1971円也。これは今回初めて着たもので、保温性など確かめておりませんでした。
もしかして今回最大の失敗だったかも。

下はいつものアソスのレーパンに、パールのレッグウォーマー。カンパのエアブロックでないシューズカバーと、パールのサーマフリースのグローブ。アイウェアは、ルディ・プロジェクトのエクソウィンド・レーシングの調光レッドレンズをチョイス、ヘルメットはOGKのモストロに、今回は夜間走行になるので、ヘッドランプ付き。いずれも、やはり予想より暑くなった場合を想定した装備で現地入りしました。

7時、スタートからPC1
宇都宮 - 常陸大宮(御前山) 70.1km、9:28着

inainaさん、Jewelyhillsさん、このところのブルベでちょこちょこお会いしてる”とどにい”さん、今日はスタッフのtb−1さんや神奈川のマヤさんにもご挨拶。
暫くするとba-mosさんも登場。

ところがスタート前のブリーフィングで突然の雨。。。空も暗い。晴れんじゃなかったのかよ〜。
しかし今日は電車なので着替えもないし諦めるしかない。
ウェーブ方式のスタートで、私とba-mosさんは第3ウェーブでスタート。
風も弱く、平地は35キロ程度で快調に飛ばして、途中から5,6台のトレイを形成。
後ろの方々はなかなかローテに入ってくれず、登りで抜かれたりしながらPC1に到着。
ここまでは早朝でも気温も穏やかで、まあまあいいペースで進みました。

PC1からPC2
常陸大宮(御前山) - 大子 37.5km (107.6キロ地点)11:26着

PC2までも快調に進む。
いつもブルベは独走が多いので、ba-mosさんに牽いてもらうと”え、こんなに楽だったの?”って位に漕がなくても進む。。。すげー。
いやいや、これじゃ練習にならないし、と少しずらしたりしながら走る。

PC2チェック時点でba-mosさんのタイヤがバースト寸前になっているのを発見。修理して、PCから900メートル地点にある軍鶏料理のお店”弥満喜”さんに。
常陸大宮は軍鶏が有名らしい(良く知らないが。。)

偶然tb−1さんに遭遇。なんとinainaさんのMixiの書き込みを見ていらしたそう。inainaさんも少ししてから合流して、軍鶏丼を4人で頂きました。
これが大変美味で、鶏肉とは明らかに違う歯ごたえと濃厚な卵。堪能させて頂きました。

PC2からPC3
大子 - 勿来  65.8km (173.4キロ地点) 16:05着

ということでPC2では軍鶏丼と都合一時間ほどは滞在。さ〜そろそろ行かなくちゃ、と思ってスタートしようとしたら、今度は自分のフロントがスローパンク。。。かなーり集中力がなくなります。

とりあえずエアだけ入れて様子を見ることに。信号でinaさんが先に行ってしまったので、大子からの長い登りをba-mosさんと延々登る。雨が降り出したと思ったら、常陸大子と高萩町の境辺りで雪に。このあたりから劇的に気温が下がる。峠を越えると雨に変わるが路面も完全ウェット。ヤバイ。靴の中も床上浸水だし。手もぐちゃぐちゃ。。。ダム湖に差しかかったところで、フロントのエア抜けに気がつく。タイヤ交換にダム湖売店の軒下を借りて修理。停車すると、余りの寒さに震えが止まらない。ba-mosさんに至ってはLEGONジャージと別の半袖2枚が重ねに指きりグローブで自分より軽装。意外と大丈夫そうに見えたけど相当答えてたみたい。食堂の中で食事をしていた参加者が二人いて、中でおばちゃんが休んで行けって言ってると伝えられて、お言葉に甘えて中でお茶を頂く。お茶を二杯、コーヒーまで頂くが、寒さは変わらず。相当ヤバイ。。。とっさに思いついて、おばちゃんに新聞紙が無いか聞くと、ありました!茨城新聞?くしゃくしゃに丸めてウェアの下にba-mosさんと詰め込みます。これで少しは違う筈。。いや違うに決まってる!

意を決して下り開始。手の震えで自転車まで揺れますが、我慢してこぎながら飛ばしてPC3に。
この時点で約170キロなんだけど、時刻はもう4時。9時間で170キロって。。。焦ります。。。
しかもここでまたスローパンク発見。2本目のチューブに交換。
カップヌードルで補給。じっとしててもどうにもならないのでba-mosさんに促され、意を決してまた走り出す。

こりゃーやっぱり今日終電で帰宅は無理か。。

PC3からPC4
勿来 - 塙  47.8km (221.2キロ地点) 19:07着

福島県の田人に向けてダラダラ上りを登り続ける。道志道みたいなルート。
朝日山に繋がるピークあたりは回りは積雪していて白い。ようやくピークを超えて下り開始。
もう回りは真っ暗。そして相変わらず極寒。さっきおばちゃんにもらった新聞紙が無かったら間違いなく耐えられなかっただろう(おばちゃんありがとう!)。

ba-mosさんと2台、中華ライト2灯全開(1500ルーメン!!)で下る。
しかし霧?雲の中を走っているようでゴーグルが使い物にならず、ポケットに入れているためか、目が凍りついたようになって(ドライアイ?)あまり良く見えない。おまけに道路の白線が薄くて見にくく、とても一人では怖くて走れたもんではない。そんな状態だけど、ba-mosさんは飛ばす飛ばす。付いていくのがやっとでした。

途中一瞬ミスコースしそうになりながらも705のナビに助けられる。今回二回ほど同じパターンがありましたが、この環境でもコマ図とキューシートだけで走っている方々には畏敬の念を抱きます。。。俺なら遭難しています。延々と暗闇をひた走り、やっと明かりが見えてきた!と思ったらPC4でした。。よかった〜。

PC4ではまたパスタを補給。ここで私はインナーに薄手の軍手を、ba-mosさんは厚手の軍手を購入。お店の人に”カイロ無い?”と聞いてみるも、もう4月です。あるわけがない。。。
カッパも考えますが、ばたついて走りにくいので却下。雨はもう終わっているし、ケイデンス上げて暖めるしかない(泣

ここで10時半の最終新幹線は諦めて自宅に電話。。。残念ですがこれで気分は多少スッキリ。

PC4からPC5
塙 - 那珂川(馬頭) 44.8km (266キロ地点) 21:33着
細かいアップダウンの連続。PC4までよりは道路に街灯も遠慮がちにあるので、恐怖感はだいぶ薄らいだ。
もう脚も無いので登りは坦々と、下りは1500ルーメンの中華ビーム全開で飛ばす。

高度は大分下がってきた筈なのに、まだ気温は低くて2度くらいしかない。走ってないと凍えるのは変わらず。
アンまんとおにぎりで補給、ビタミンウォーターを足して出発。

PC5からゴール
那珂川(馬頭) - 宇都宮 45.9km (311.9キロ地点) 23:49着

もうまもなくゴールのはずなのに、細かいアップダウンがまだ入るし、なかなか着かない。
ゴルフ場を超えて、最後の森林公園の登りを越えて、ようやくゴール!
あ〜、しんどかった。。

(総括)
距離300キロ少々、標高4000メートル程度ということで、それほどの難易度では無いはずだったのですが、軽装のまま2度、1度の気温の中を夜間も含めて長時間走り続けるのはとても危険です。
特に気温の差が激しい春先のブルベでは、防寒具は必携、インナーなども最悪の場合を想定しておかなくてはならないと、今回改めて思わされました。ドラえもんのポケットみたいなフロントバッグ持参の
inainaさんを少し見習わないといけませんね。自分の準備が甘かったわけですが、今回はとにかく無事完走できただけでもホッとした、過酷なブルベでした。

ゴール後は宇都宮の南大門まで自走、袋に入れてフロントでバイクを預けて、色んな風呂に入り、満員に近い仮眠室で3時間ほど眠り、翌日始発の新幹線で帰宅〜。
皆様お疲れ様でした!

走走行距離
328.72キロ
獲得標高
4、736M(by Garmin)